譲渡制限株式の「みなし承認」とは?会社が通知しない場合の効果を解説

譲渡制限株式とは、定款の定めにより、譲渡によって株式を取得する際に会社の承認を必要とする株式です。

会社法は、会社が一定期間内に必要な通知をしない場合に、会社が譲渡・取得を承認したものと扱う「みなし承認」を定めています。

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譲渡制限株式の「みなし承認」とは

譲渡制限株式と会社の承認

株式は、原則として自由に譲渡できます。しかし、定款に「譲渡により株式を取得するには会社の承認を要する」旨を定めることも可能です。このような株式が譲渡制限株式です。

承認するかどうかを決める機関は、定款の定めにより、株主総会、取締役会、取締役、代表取締役などとなります。

なお、会社の承認のない譲渡制限株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じませんが、譲渡当事者間では有効です。

承認請求とみなし承認の関係

譲渡制限株式を譲渡しようとする株主、または株式を取得した者は、会社に対して承認請求を行えます。承認しない場合に、会社または指定買取人に株式を買い取るよう求める請求を併せて行うこともできます。

この承認請求を前提として、会社が法律上の期間内に必要な通知をしなければ、承認したものとみなされます。

会社が2週間以内に決定を通知しない場合

会社が、承認請求の日から2週間以内に、承認・不承認のいずれについても決定を通知しなかったときは、会社法145条1号により、対象となる譲渡制限株式の譲渡または取得を承認する決定をしたものとみなされます。

ただし、前提として承認請求が必要です。単に会社から連絡がないだけでは、みなし承認になるとは限りません。

会社が不承認を通知した後に買取通知をしない場合

承認請求者が不承認の場合の買取請求もしていたとします。この場合、会社が不承認を決定し、その旨を承認請求者に通知した後、通知日から40日以内に買取りの通知をしなければ、当該承認請求に係る譲渡制限株式の譲渡または取得について、みなし承認となります(会社法145条2号)。

ただし、不承認の通知日から10日以内に指定買取人が買取通知をした場合は、みなし承認にはなりません。

2週間のケースとの違い

  • 2週間のケース:会社が承認・不承認の決定自体を通知しない。
  • 不承認後のケース:不承認は通知したものの、40日以内に会社が買取りの通知をしない。ただし、10日以内に指定買取人が買取通知をした場合を除く。

いずれも、要件を満たせば対象となる譲渡・取得が承認されたものと扱われます。

みなし承認が成立した場合の効果

みなし承認が成立すると、会社が承認する旨の決定をしたものと扱われます。したがって、承認請求の対象となった譲渡制限株式の譲渡または取得について、会社の承認があった状態になります。

まとめ

  • 譲渡制限株式の譲渡による取得には、会社の承認が必要です。
  • 承認請求から2週間以内に決定通知がなければ、みなし承認となります。
  • 不承認後、40日以内に会社が買取りの通知をしない場合も、みなし承認となります。
  • 指定買取人が10日以内に買取通知をした場合は、みなし承認となりません。