新株予約権付社債とは?メリットと譲渡のルールを解説

新株予約権付社債とは、社債に新株予約権を付けたものです(会社法2条22号)。社債として償還を受けられる一方、新株予約権を行使すれば、発行会社の株式の交付を受けられます。

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新株予約権付社債とは

新株予約権と社債を組み合わせたもの

社債は、会社を債務者とする金銭債権です。これに対して新株予約権は、将来、権利を行使することで会社の株式の交付を受けられる権利をいいます(会社法2条21号)。

したがって、新株予約権付社債の発行に際して払込みをした者が、直ちに株主になるわけではありません。新株予約権を行使することにより、株主となります。「ワラント債」と呼ばれることもあります。

会社が発行する際は、募集新株予約権の発行手続に準じた手続をとり、新株予約権に関する募集事項だけでなく、募集社債に関する事項も定めます。

新株予約権付社債のメリット

発行会社にとってのメリット

  • 新株予約権を付けている分、普通社債よりも金利を低く抑えられる
  • 新株予約権が行使されると、資本を増強できる

新株予約権付社債を譲渡するときのルール

新株予約権と社債は原則として分離できない

新株予約権付社債自体は譲渡できます。ただし、新株予約権の行使や社債の償還によって新株予約権または社債が消滅した場合を除き、新株予約権だけ、または社債だけを切り離して譲渡することはできません(会社法254条)。原則として、両者を一体のものとして譲渡します。

譲渡の効力が生じる時期

社債の譲渡は、原則として当事者の意思表示だけで効力が生じます(民法176条)。ただし、社債券が発行されている場合は、社債券を交付しなければ譲渡の効力は生じません(会社法687条)。

会社や第三者に譲渡を主張するための要件

記名社債では、取得者の氏名または名称・住所を社債原簿に記載または記録しなければ、会社その他の第三者に譲渡を対抗できません(会社法688条1項)。社債券が発行されている場合、会社に対しては社債原簿への記載・記録が必要ですが、会社以外の第三者に対しては社債券の引渡しで対抗できます(同条2項)。

無記名社債の場合は、社債券の引渡しだけで会社その他の第三者に対抗できます(同条3項)。このように、当事者間で譲渡の効力が生じることと、会社や第三者に譲渡を対抗できることは別の問題です。

まとめ

新株予約権付社債とは、償還を受けられる社債に、株式の交付を受けられる新株予約権を組み合わせたものです。発行会社には、普通社債より金利を低く抑えられ、資本を増強できるメリットがあります。

譲渡する際は、原則として新株予約権と社債を分離できません。また、社債券の有無や記名・無記名の区別によって、譲渡の効力や対抗要件が異なります。