抵当権が設定された不動産を買い受けた第三取得者が、抵当権を消滅させるために利用できる制度が抵当権消滅請求です。
抵当権消滅請求とは
第三取得者が抵当権の消滅を請求できる制度
抵当権消滅請求とは、抵当不動産を買い受けた第三取得者が、抵当権者に対して抵当権の消滅を請求できる制度です。
第三取得者は、その取得代価を抵当権者に弁済することなど、一定の事項を抵当権者に書面で通知します。通知を受けた抵当権者が、2か月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしなければ、抵当権消滅請求を承諾したものとみなされます。
代価弁済との違い
代価弁済も、抵当不動産の第三取得者が代価を弁済することで抵当権を消滅させる制度です。ただし、手続きを始める人が異なります。
- 代価弁済:抵当権者から請求を受け、第三取得者がその請求に応じて代価を弁済する
- 抵当権消滅請求:第三取得者が自ら抵当権の消滅を請求する
なお、地上権を取得した者が代価を弁済した場合、抵当権そのものが消滅するのではなく、地上権を抵当権に対抗できるにすぎません。
抵当権消滅請求をできる人・できない人
請求できる人
抵当不動産を買い受けた第三取得者が請求できます。第三取得者は、必要事項を記載した書面を抵当権者へ通知して手続きを進めます。
請求できない人
次の人は、抵当権消滅請求をすることができません。
- 主たる債務者
- 保証人
- これらの者の承継人
また、抵当不動産の停止条件付第三取得者は、停止条件の成否が未定である間は請求できません。
抵当権消滅請求の方法と抵当権が消滅する条件
抵当権者に書面で通知する
第三取得者は、取得代価を抵当権者に弁済することなど、一定の事項を記載した書面を抵当権者に通知します。
抵当権者が2か月以内に競売を申し立てなかった場合
抵当権者が、通知を受けた後2か月以内に抵当権を実行して競売の申立てをしなければ、抵当権消滅請求を承諾したものとみなされます。
この場合、第三取得者のために抵当権が消滅します。
まとめ
抵当権消滅請求とは、抵当不動産を買い受けた第三取得者が、抵当権の消滅を請求する制度です。主たる債務者、保証人およびこれらの者の承継人は利用できません。また、停止条件付第三取得者は、停止条件の成否が未定である間は請求できません。第三取得者が必要事項を記載した書面を抵当権者に通知し、抵当権者が2か月以内に競売の申立てをしなければ、承諾したものとみなされ、抵当権が消滅します。
