免除とは、債権者が債権の全部または一部を放棄することです。免除が行われると、放棄された範囲で債権が消滅し、債務者はその分を支払う必要がなくなります。
この記事では、免除の意味や、全部免除と一部免除の違いを法律初心者向けに解説します。
免除とは債権者が債権を放棄すること
免除の意味
免除とは、債権者が債務者に対して持っている債権を、全部または一部放棄することです。民法519条では、債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したとき、その債権が消滅すると定めています。
つまり、債務者が返済したり、第三者が代わりに支払ったりするのではなく、債権者の一方的な意思表示によって債権を消滅させる仕組みです。
免除の具体例
たとえば、店舗が取引先に対して有する未払いの代金のうち、「今回は請求しない」と伝えたとします。この場合、債権者が免除した範囲の代金債権は消滅し、債務者はその部分を支払う義務を負いません。
免除は債権者の一方的な意思表示によって行う
債権者が債務者に意思表示をする
免除は、債権者が債務者に対して行う一方的な意思表示によって行います。債権者が免除する意思を表示すると、その債権が消滅します。
どの債権を、どの範囲で免除するのかが分からなければ、免除の対象をめぐって争いになる可能性があります。そのため、金額や対象となる債務を具体的に示して意思表示をすることが重要です。
免除の効果
免除が行われると、免除された範囲で債権が消滅し、債務者の債務も消滅します。免除の範囲によって、債権全体がなくなる場合と、残額が残る場合があります。
免除には全部免除と一部免除がある
全部免除
全部免除とは、債権の全額を放棄することです。たとえば、80万円の債権を全額免除すれば、80万円の債権が消滅し、債務者は返済義務を負わなくなります。
一部免除
一部免除とは、債権の一部だけを放棄することです。たとえば、80万円の債権のうち30万円を免除した場合、30万円分は消滅しますが、残りの50万円分は債権として残ります。債務者は、免除されていない残額については返済しなければなりません。
まとめ:免除とは債権者の意思表示で債務を消滅させること
- 免除とは、債権者が債権の全部または一部を放棄すること
- 債権者が債務者に免除の意思を表示すると、その債権は消滅する(民法519条)
- 全部免除では債権全体が消滅し、一部免除では放棄された部分だけが消滅する
- 免除後は、免除された範囲について債務者の返済義務もなくなる
