取消訴訟の訴訟参加とは?第三者や行政庁が参加する場合を解説

取消訴訟では、原告と被告だけでなく、訴訟の結果に関係する第三者や行政庁が手続に加わることがあります。行政事件訴訟法は、このような場合に備えて「訴訟参加」の制度を定めています。

この記事では、取消訴訟における訴訟参加の意味と、第三者や処分・裁決をした行政庁以外の行政庁が参加する要件を解説します。

取消訴訟における訴訟参加とは

訴訟参加とは、すでに裁判所で審理されている訴訟に、原告・被告以外の者が加わる手続です。

取消訴訟では、判決の内容によって第三者の権利が害される可能性や、行政庁が手続に関与する必要性がある場合に、訴訟参加が問題となります。参加は、当事者や参加する者・行政庁からの申立てによるほか、裁判所の職権でも行うことができます。裁判所が参加を認めるときは、決定によって参加させます。

第三者が取消訴訟に参加する場合

参加が認められる第三者

訴訟の結果によって権利を害される第三者がいる場合、裁判所は、その第三者を訴訟に参加させることができます(行政事件訴訟法22条1項)。

申立ては第三者本人だけでなく、原告または被告もできます。また、申立てがなくても、裁判所が職権で参加させることができます。

第三者が参加できなかった場合

第三者が、自己の責めに帰することのできない理由で訴訟に参加できず、そのため判決に影響する攻撃・防御方法を提出できなかった場合があります。

このような第三者が、処分または裁決を取り消す判決によって権利を害されたときは、その事情を理由として、確定した終局判決に対し、再審の訴えによって不服を申し立てられることがあります(同法34条1項)。

処分・裁決をした行政庁以外の行政庁が参加する場合

取消訴訟では、処分または裁決をした行政庁以外の行政庁も、必要がある場合に訴訟へ参加させることができます(同法23条1項)。

申立ては、訴訟の当事者またはその行政庁ができます。また、裁判所が職権で参加させることもできます。なお、処分・裁決をした行政庁と、それ以外の行政庁は区別して考える必要があります。

まとめ

  • 取消訴訟の訴訟参加とは、係属中の訴訟に原告・被告以外の第三者や行政庁が加わる制度です。
  • 訴訟の結果によって権利を害される第三者は、申立てまたは裁判所の職権で参加させられることがあります。
  • 処分・裁決をした行政庁以外の行政庁も、必要がある場合に参加させられます。
  • いずれも、訴訟の結果に関係する者を手続に関与させるための制度です。