寄託契約の報酬と保管費用はいつ支払う?寄託者の費用負担を解説

寄託契約では、物を預かる受寄者への報酬と、保管に必要な費用を分けて考える必要があります。報酬は原則として後払いですが、保管費用は受寄者から請求されると前払いが必要です。

寄託契約の「報酬」と「保管費用」は別のもの

報酬は特約がある場合に支払う

寄託契約は、原則として無報酬です。そのため、特約で報酬を支払うと定めていない限り、受寄者に報酬を支払う義務は生じません。

一方、特約で報酬を支払う合意をした場合は、有償寄託となります。倉庫業者に保管を依頼する場合などに支払う保管料は、この報酬に当たります。

保管費用は有償・無償を問わず寄託者が負担する

保管のために必要となる費用は、報酬の有無にかかわらず、寄託者が負担します。したがって、無償寄託であっても、保管に必要な費用まで一切かからないとは限りません。

寄託契約の報酬は契約終了後に後払いする

特約によって有償寄託となっている場合でも、報酬の支払時期は原則として後払いです。寄託者は、寄託契約が終了した後に報酬を支払えば足ります(民法665条、648条)。

保管費用は受寄者から請求されたら前払いが必要

保管費用は、寄託者が負担するのが原則です。さらに、受寄者から請求を受けた場合、寄託者はその費用を前払いしなければなりません(民法665条、649条)。

つまり、報酬のように必ず契約終了後まで支払いを待てるわけではありません。前払いを求められたときは、請求された費用の内容と、契約上どの費用を負担するのかを確認しましょう。

項目 支払義務 原則的な支払時期
報酬・保管料 特約で有償とした場合に発生 寄託契約の終了後
保管のための費用 有償寄託・無償寄託を問わず寄託者が負担 受寄者から請求された場合は前払い

まとめ

  • 報酬は、特約で支払うと定めた場合に発生する。
  • 報酬の支払時期は、原則として寄託契約の終了後である。
  • 保管に必要な費用は、有償寄託か無償寄託かを問わず寄託者が負担する。
  • 受寄者から請求された場合、保管費用は前払いが必要である。

「報酬は後払い、保管費用は請求があれば前払い」と整理すると、両者の違いを理解しやすくなります。