組合の債権者は誰に請求できる?組合財産と組合員への権利行使を解説

組合の取引先などである「組合の債権者」は、組合財産だけでなく、各組合員にも権利を行使できます。一方、組合員個人にお金を貸した人などは、組合財産に対して権利を行使できません。ここでは、組合の債権者が誰に、どの割合で権利を行使できるのかを説明します。

組合の債権者は「組合財産」と「各組合員」に権利を行使できる

組合財産に対する権利行使

各組合員が出資した財産は「組合財産」となり、総組合員の共有に属します(民法668条)。

組合の債権者は、この組合財産について権利を行使できます(民法675条1項)。なお、組合が存続している間、各組合員は、組合財産の持分を譲渡したり、財産の分割を請求したりできません。

各組合員に対する権利行使

組合の債権者は、組合財産だけでなく、各組合員に対しても権利を行使できます(民法675条2項)。原則として、債権者は次のいずれかの割合を選んで権利を行使できます。

  • 組合員ごとの損失分担の割合
  • 各組合員に等しい割合

ここでいう損失分担の割合とは、組合の損失を組合員間でどのように分担するかという割合です。

組合員への請求割合には例外がある

債権が発生した時点で、債権者が各組合員の損失分担の割合を知っていたときは、債権者はその割合に従って権利を行使しなければなりません(民法675条2項ただし書)。

一方、債権者が債権発生時にその割合を知らなかった場合は、債権者の選択により、損失分担の割合または各組合員に等しい割合で権利を行使できます。

債権発生時の事情 組合員への請求割合
債権者が分担割合を知らなかった 債権者の選択により、分担割合または等しい割合
債権者が分担割合を知っていた その分担割合

組合員個人の債権者は組合財産に請求できない

組合の債権者と、組合員個人の債権者は区別されます。組合員個人への貸金などを回収しようとする債権者は、組合財産について権利を行使できません(民法677条)。

まとめ

  • 組合の債権者は、組合財産に権利を行使できる。
  • 各組合員にも、損失分担割合または等しい割合で権利を行使できる。
  • 債権発生時に分担割合を知っていた場合は、その割合に従う。
  • 組合員個人の債権者は、組合財産に権利を行使できない。