意見公募手続を省略できる場合とは?8つの適用除外事由を解説

意見公募手続は原則として必要だが、法律上8つの例外がある

意見公募手続とは

意見公募手続とは、行政機関が命令等を定める前に、その案と関連資料を公示し、広く一般から意見を募る制度です。意見提出期間は、原則として公示日から30日以上とされます。

意見公募手続を省略できる8つの事由

本来は意見公募手続の対象となる命令等でも、行政手続法39条4項各号に該当すれば、手続を実施しないことができます。ただし、行政機関の都合だけで自由に省略できるわけではありません。

なお、命令等の性質上、意見公募手続の規定自体が適用されない場合があります。これは、39条4項のように「対象ではあるが、一定の理由で省略できる場合」とは別の扱いです。

意見公募手続を省略できる8つの適用除外事由

1.公益上、緊急に命令等を定める必要があるとき

公益上の緊急性があり、意見公募手続を行うことが困難な場合です。

2.法律に基づく納付金額の算定に必要な事項を定めるとき

納付すべき金銭について定める法律の制定・改正に伴い、その金銭の額の算定の基礎となる金額、率、算定方法などを定める場合です。その法律の施行に必要な事項を定める命令等も含まれます。

3.予算に基づく金銭給付の算定に必要な事項を定めるとき

予算の定めるところにより金銭の給付を決定するため、その金銭の額の算定の基礎となる金額、率、算定方法などを定める場合です。

4.利害調整を目的とする委員会等の審議を経て定めるとき

法律の規定により、委員会等の議を経て定めることとされている命令等が対象です。法律または政令の規定により、相反する利害を有する者と公益をそれぞれ代表する委員で組織される委員会等が、利害の調整を目的として審議するものとして政令で定める命令等について、手続を省略できます。

5.他の行政機関が意見公募手続を実施した命令等と実質的に同一のものを定めるとき

他の行政機関がすでに意見公募手続を実施しており、新たに定める命令等がその内容と実質的に同一である場合です。

6.法令の適用・準用に必要な技術的読替えを定めるとき

法令の規定の適用または準用について必要な技術的読替えを定める命令等です。

7.根拠法令の削除に伴い、命令等を当然に廃止するとき

命令等の根拠となる法令の規定が削除され、その結果として命令等を廃止することが当然に必要となる場合です。

8.他の法令の制定・改廃に伴う軽微な整理をするとき

他の法令の制定や改廃に伴い、当然必要となる規定の整理その他、意見公募手続を実施する必要がない軽微な変更として政令で定めるものを内容とする場合です。

意見公募手続を省略した場合でも、公示が必要になる

省略した理由などを原則として公示する

39条4項の事由により意見公募手続を実施せずに命令等を定めた場合でも、原則として公布と同じ時期に公示が必要です。公示するのは、命令等の題名と趣旨、意見公募手続を実施しなかった旨、そしてその理由です。したがって、省略は公示まで不要になる制度ではありません。