廃置分合と境界変更は、いずれも地方公共団体の区域を変更する制度です。両者を分けるポイントは、区域変更に伴って地方公共団体の設置または廃止が生じるかどうかにあります。
廃置分合と境界変更の違いは「設置・廃止を伴うかどうか」
廃置分合とは
廃置分合とは、地方公共団体の設置または廃止を伴う区域の変更をいいます。地方公共団体の区域を変更する際に、地方公共団体の設置または廃止を伴う場合が廃置分合です。
境界変更とは
境界変更とは、地方公共団体の設置または廃止を伴わない境界の変更をいいます。区域の境界は変更されますが、地方公共団体の設置または廃止は伴いません。
廃置分合と境界変更の共通点・相違点
両者には、次の共通点があります。
- 地方公共団体の区域を変更する制度である
- 地方自治法に手続が定められている
- 都道府県と市町村では、定め方が異なる
| 比較項目 | 廃置分合 | 境界変更 |
|---|---|---|
| 区域の変更 | 伴う | 伴う |
| 設置・廃止 | 伴う | 伴わない |
| 地方公共団体の設置・廃止 | 生じる | 生じない |
判断に迷ったときは、区域変更の結果として地方公共団体の設置または廃止が生じるかを確認します。設置・廃止があれば廃置分合、設置・廃止を伴わなければ境界変更です。
廃置分合・境界変更の手続
都道府県の場合
都道府県の廃置分合または境界変更をしようとするときは、法律(地方自治特別法)で定めます。市町村の場合のように、都道府県知事が定める制度ではありません。
市町村の場合
市町村の廃置分合または境界変更は、関係市町村の申請に基づき、都道府県知事が都道府県議会の議決を経て定めます。都道府県知事は、定めた後、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければなりません。
なお、市町村の境界に関して争論があるときは、都道府県知事は、関係市町村の申請に基づき、これを自治紛争処理委員による調停に付することができます。
まとめ
- 廃置分合は、地方公共団体の設置または廃止を伴う区域変更
- 境界変更は、地方公共団体の設置または廃止を伴わない境界変更
- 都道府県の変更は法律(地方自治特別法)、市町村の変更は関係市町村の申請を前提に都道府県知事が定める
両者を区別する基準は、区域変更によって地方公共団体の設置または廃止が生じるかどうかです。
