総計予算主義の原則とは?地方自治体の予算編成をわかりやすく解説

総計予算主義の原則とは、地方自治体の一会計年度における収入と支出を、すべて歳入歳出予算に編入するルールです。ただし、法律上の例外も認められています。

総計予算主義の原則とは

収入と支出をすべて歳入歳出予算に入れる原則

地方自治法210条は、一会計年度における一切の収入と支出を、すべて歳入歳出予算に編入しなければならないと定めています。

ここでいう「総計」とは、自治体の収入や支出の一部だけを予算に載せるのではなく、全体を予算に計上するという意味です。したがって、原則として、予算に計上されていない収入を処理したり、予算にない支出を行ったりすることはできません。

具体例で見る総計予算主義

たとえば、ある市が住民税や公共施設の使用料を受け取り、学校給食費や道路補修費を支払うとします。この場合、住民税や使用料は歳入として、給食費や道路補修費は歳出として、それぞれ歳入歳出予算に計上することになります。

一部の収入だけ、または一部の支出だけを予算に載せればよいという制度ではありません。自治体の会計に関わる収入と支出を、原則として予算全体に反映させることがポイントです。

総計予算主義の原則が適用される範囲

この原則の対象は、一会計年度における地方自治体の収入と支出です。歳入は自治体に入るお金、歳出は自治体から出ていくお金を指します。

総計予算主義では、これらを中心となる歳入歳出予算に組み入れます。

総計予算主義の原則の例外

一時借入金

一時借入金は、総計予算主義の例外の一つです(地方自治法235条の3)。

もっとも、例外だからといって自由に利用できるわけではなく、法律で認められた範囲に限られます。

決算上の剰余金を基金に編入する場合

会計年度の決算で剰余金が生じた場合には、条例の定めるところにより、その剰余金を基金へ編入することがあります(地方自治法233条の2ただし書)。これも総計予算主義の例外です。

条例に基づく手続が必要であり、自治体が自由に予算外で処理できるという意味ではありません。

原則と例外の関係

基本は、収入と支出をすべて歳入歳出予算に入れることです。例外は法律で認められた限定的な場合に限られ、予算に入れなくてもよい収入や支出が一般的に存在するわけではありません。

まとめ

総計予算主義の原則とは、一会計年度の一切の収入と支出を歳入歳出予算に編入する原則です。

一時借入金や、条例に基づく決算上の剰余金の基金編入などの例外はありますが、原則と例外を分けて理解することが重要です。