地方自治体の指定金融機関とは?公金の収納・支払を行う金融機関を解説

指定金融機関とは、地方自治体が指定し、その自治体の公金の収納または支払事務を取り扱わせる金融機関です。地方税や手数料などを受け入れたり、自治体が負担する経費を支払ったりする役割を担います。

根拠は地方自治法235条です。指定金融機関は自治体そのものではなく、自治体の会計に関する事務を取り扱う金融機関である点に注意しましょう。

地方自治体の指定金融機関とは

地方自治体の公金を取り扱う金融機関

地方自治体の「公金」には、地方税、分担金、使用料、手数料などの歳入(自治体に入るお金)や、自治体の事務に必要な経費などの歳出(自治体から出ていくお金)が含まれます。

指定金融機関は、自治体が指定したうえで、これらの公金の収納または支払を取り扱います。住民や事業者が納めたお金を自治体の会計に受け入れることや、自治体から支払われるお金を取り扱うことが、主な業務です。

指定金融機関の役割は公金の収納と支払

自治体の公金を収納する

指定金融機関は、住民や事業者などから納められる地方税、使用料、手数料などを受け入れます。そして、収納した公金を自治体の会計に適切に受け入れるための事務を行います。

自治体の公金を支払う

自治体が事務を処理するために必要な経費などを支払う場合も、指定金融機関がその事務を取り扱います。

ただし、指定金融機関が自分の判断で自治体のお金を支払うわけではありません。会計管理者は、長の政令で定めるところによる命令がなければ支出できず、命令を受けた場合でも、当該支出負担行為が法令または予算に違反していないこと、当該支出負担行為に係る債務が確定していることを確認する必要があります。指定金融機関は、こうした自治体内部の手続を前提として、実際の支払事務を行います。

支払方法の原則

指定金融機関を置いている場合、支払は原則として小切手または公金振替書の交付によって行われます。ただし、小口の支払については、例外として現金で行うことも認められています。

都道府県と市町村では指定の扱いが異なる

都道府県は指定金融機関を置かなければならない

都道府県は、政令の定めるところにより、金融機関を指定して公金の収納または支払事務を取り扱わせなければなりません。つまり、都道府県にとって指定金融機関の設置は法律上の義務です。

市町村は指定金融機関を置くことができる

これに対して、市町村は、政令の定めるところにより、金融機関を指定して公金の収納または支払事務を取り扱わせることができます。都道府県とは異なり、市町村による指定は法律上の義務ではありません。

まとめ

  • 指定金融機関とは、地方自治体の公金の収納・支払事務を取り扱うために指定された金融機関です。
  • 地方税や手数料などの収納、自治体の経費などの支払を担当します。
  • 支払は、自治体の支出命令や法令・予算への適合確認などを前提に行われます。
  • 都道府県には指定が義務付けられていますが、市町村は指定できるにとどまります。
  • 根拠条文は地方自治法235条です。