指定管理者は取り消される?地方公共団体による監督と指示を解説

指定管理者は、公の施設を管理する法人その他の団体です。指定を受けた後も、普通地方公共団体による監督を受けます。必要な指示に従わない場合などには、指定の取消しや管理業務の停止を命じられる可能性があります。

指定管理者とは?指定後も地方公共団体の監督を受ける制度

指定管理者の基本的な仕組み

「公の施設」とは、住民の利用に供するため、住民福祉の増進を目的として普通地方公共団体が設置する施設をいいます。普通地方公共団体は、施設の設置目的を効果的に達成するために必要があると認めるとき、法人その他の団体を指定管理者として指定できます。

指定には期間が設けられ、指定にあたっては、あらかじめ議会の議決が必要です。また、指定の手続、管理の基準、担当する業務の範囲などは条例で定められます(地方自治法244条の2第3項~第6項)。

指定管理者が負う報告義務

指定管理者は、毎年度の終了後、管理業務に関する事業報告書を作成し、施設を設置する普通地方公共団体に提出しなければなりません。

地方公共団体による指定管理者の監督・指示

監督を行う機関

普通地方公共団体の長または委員会は、公の施設の管理の適正を期するため、指定管理者に対して必要な監督を行います。指定後に指定管理者へ管理を任せたからといって、普通地方公共団体が管理状況を確認できなくなるわけではありません。

地方公共団体ができること

普通地方公共団体の長または委員会は、次の対応を取ることができます(地方自治法244条の2第10項)。

  • 管理業務の状況について報告を求める
  • 経理の状況について報告を求める
  • 管理業務や経理の状況について実地調査を行う
  • 必要な指示をする

監督の対象は、施設で行う管理業務だけではありません。経理の状況も含まれます。

指定管理者の指定取消し・業務停止の条件

指定取消しや業務停止が行われる場合

普通地方公共団体は、指定管理者が必要な指示に従わないとき、またはその他の事情から、その指定管理者による管理を継続することが適当でないと認めるときに、指定を取り消せます(地方自治法244条の2第11項)。

つまり、指示違反は指定取消しの理由の一つですが、それだけに限られません。管理を継続させることが不適切と判断される場合も、指定取消しなどの対象となります。

指定取消しと業務停止の違い

指定取消しは、指定管理者としての指定そのものを取り消すことです。一方、業務停止は、期間を定めて管理業務の全部または一部を停止させる措置です。

普通地方公共団体は、指定を取り消すほか、期間を定めて管理業務の全部または一部の停止を命じることもできます。

まとめ

指定管理者は、指定後も普通地方公共団体による監督を受けます。普通地方公共団体の長または委員会は、報告を求めたり、実地調査を行ったり、必要な指示をしたりできます。

指示に従わない場合や、管理を継続させることが適当でないと認められる場合には、指定取消しが可能です。また、指定取消しではなく、期間を定めて管理業務の全部または一部を停止させることもできます。