予算とは、国の収入と支出の予定のことです。日本国憲法では、内閣が予算を作成して国会に提出し、国会が審議・議決する仕組みが採用されています。
予算とは、国の収入と支出の予定のこと
予算の意味
予算は、国の収入と支出に関する計画です。国の財政をどのように運営するのかを、あらかじめ示す役割を持ちます。
予算に国会の関与が必要な理由
憲法83条は、国の財政を処理する権限について、国会の議決に基づいて行使しなければならないと定めています。これは、国民の代表である国会の関与によって、国の財政をコントロールする考え方です。この原則を財政民主主義といいます。
そのため、予算も内閣だけで決定することはできず、国会の審議と議決を経る必要があります。
内閣には予算を作成して国会に提出する権限がある
憲法86条が定める予算作成の流れ
憲法86条は、内閣が毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け、議決を経なければならないと定めています。
つまり、予算の原案を作り、国会に提出する権限は内閣にあります。ただし、内閣が作成しただけで予算が成立するわけではありません。
内閣の作成権と国会の議決権の関係
内閣が予算案を作成・提出し、国会が内容を審議して議決するというように、両者が役割を分担しています。内閣の提出は出発点であり、国会の議決を経て初めて予算として成立します。
国会の予算修正権には、減額修正と増額修正で違いがある
減額修正は認められる
国会は、内閣が提出した予算について、支出額を減らす修正を行うことができます。特に減額修正については、財政民主主義の原則から、その権限に限界はないとされています。
たとえば、ある支出項目について、内閣案より少ない金額に変更する修正です。
増額修正については見解が分かれている
一方、予算を増額する修正については、考え方が一つに定まっていません。国会には予算についての発議権がないことなどを理由に、増額修正を認めるべきではないという主張があります。
これに対し、増額修正を認める国会法や財政法の規定も存在します。そのため、増額修正については、常に認められる、または常に認められないと一律に説明することはできません。
政府の考え方
政府は、国会による予算修正について、内閣の予算提出権を損なわない限度で許されると解しています。したがって、国会の修正権は認められるものの、内閣に与えられた予算提出権との関係で制限される場合がある、という整理になります。
まとめ|予算の作成は内閣、議決と修正は国会が担う
- 予算とは、国の収入と支出の予定である
- 内閣は、毎会計年度の予算を作成して国会に提出する
- 予算は、国会の審議と議決を経なければ成立しない
- 国会による減額修正には限界がないとされている
- 増額修正については見解が分かれており、政府は内閣の予算提出権を損なわない限度で許されると解している
