契約とは?意味や成立後の拘束力をわかりやすく解説

「契約」と聞くと、契約書に署名する場面を思い浮かべるかもしれません。しかし、法律上は、書面がなくても当事者の合意だけで成立する契約が多くあります。いったん契約が成立すると、当事者は原則として合意した内容に従わなければなりません。ここでは、契約の意味や成立要件、成立後の拘束力をわかりやすく解説します。

契約とは?法律上の意味をわかりやすく解説

契約とは当事者間の合意によって権利・義務を発生させるもの

契約とは、2人以上の当事者がそれぞれ意思表示をし、その内容が一致することをいいます。契約によって、代金を請求する権利や、商品を引き渡す義務などの権利・義務(債権・債務)が発生、変更、消滅します。

契約はどのように成立する?

申込みと承諾の内容が一致すると成立する

契約は、通常、一方が具体的な条件を示して締結を申し入れる「申込み」をし、相手方がその内容を受け入れる「承諾」をすることで成立します。重要なのは、申込みと承諾の内容が一致していることです。

承諾の際に条件を付けたり、金額や内容を変更したりすると、元の申込みへの承諾とはなりません。この場合、元の申込みを拒絶するとともに、新たな申込みをしたものと扱われます。相手方がその新たな申込みを承諾するまで、契約は成立しません。

原則として書面がなくても契約は成立する

法令に特別な定めがない限り、契約の成立に契約書などの書面は必要ありません。申込みと承諾の内容が一致すれば、書面がなくても成立します。ただし、法律が特定の方式を求めている契約は例外です。

契約が成立する時期

意思表示は、原則として相手方に到達した時点で効力を生じます。そのため、承諾の通知が相手方に到達した時が、契約成立の基準となります。ただし、申込者の意思表示や取引上の慣習によって承諾の通知が不要な場合は、承諾と認められる事実があった時に契約が成立します。

契約成立後の拘束力とは?

契約が成立すると当事者は契約内容に拘束される

契約が成立すると、当事者は合意した内容に従って義務を履行しなければなりません。たとえば、納品日を合意した受注者が、自己の判断だけで納品日を大幅に変更することは原則としてできません。契約内容の変更や解消には、基本的に相手方との合意が必要です。

契約違反があると法的責任を負うことがある

契約上の義務を果たさないことを債務不履行といいます。債務不履行があると、状況に応じて損害賠償責任が生じたり、相手方から契約どおりの履行を求められたりすることがあります。裁判手続などを通じて履行が実現される場合もありますが、具体的な請求の可否は契約内容や法律上の要件によって判断されます。

拘束力がなくなる・制限される場合もある

契約の拘束力は絶対ではありません。法律上の解除原因がある場合や、契約で解除権が認められている場合には、一定の条件のもとで契約を解除できることがあります。また、当事者双方が合意して契約を解消することも可能です。これらは、契約成立後も原則として拘束されるというルールの例外です。

まとめ|契約とは合意によって成立し、原則として当事者を拘束するもの

契約とは、当事者の意思表示が一致し、権利・義務を発生、変更、消滅させる合意です。原則として、申込みと承諾の内容が一致すれば、書面がなくても成立します。成立後は一方的な変更や解消はできず、契約違反があれば損害賠償や履行請求などの責任が生じることがあります。ただし、法律や契約の定め、当事者間の合意によって解除などが認められる場合もあります。