行政行為の条件と期限の違いとは?法律効果との関係を解説

行政行為には、法律効果の発生や消滅を一定の事実と結び付ける「条件」や「期限」が付されることがあります。両者は、基準となる事実が発生するか不確実か、それとも発生することが確実かという点で異なります。

行政行為における条件と期限とは

条件とは

条件とは、行政行為の法律効果の発生または消滅を、発生するかどうか不確実な事実にかからせる附款です。附款とは、行政行為の効果を制限したり、特別な義務を課したりするために、主たる行政行為に付加される従たる意思表示をいいます。

期限とは

期限とは、行政行為の法律効果の発生または消滅を、発生することが確実な事実にかからせる附款です。条件と期限は、いずれも民法における条件・期限と同じ意味内容を持ちます。

行政行為の条件と期限の違い

違いは「基準となる事実が不確実か確実か」

  • 条件:発生するかどうか不確実な事実に法律効果をかからせるもの
  • 期限:発生することが確実な事実に法律効果をかからせるもの

条件と期限は、行政行為の法律効果の発生または消滅を、それぞれ不確実な事実または確実な事実にかからせる点で区別されます。

条件・期限を付けた行政行為と本体の関係

条件・期限は行政行為に付加される附款

条件と期限は、主たる行政行為に付加される附款であり、本体たる行政行為と一体をなすものです。

附款を付けることができる場合と限界

附款を付けるには、原則として、法令にそのことを認める明文の規定が必要です。ただし、明文の規定がなくても、行政庁に行政裁量が認められる場合には、附款を付けられると解されます。

もっとも、附款を付けることができる場合でも無制限ではありません。附款は、本体となる行政行為の目的の範囲内でなければなりません。

附款が違法な場合の本体への影響

附款が本体たる行政行為の重要な要素であれば、附款だけでなく本体の行政行為にも違法性の問題が生じます。この場合は、本体の行政行為と附款を一体として取消しを求めることになります。

反対に、附款が本体たる行政行為の重要な要素でなければ、本体から附款を切り離し、附款だけの違法性を検討します。

まとめ

  • 条件は、発生するかどうか不確実な事実に法律効果をかからせるもの
  • 期限は、発生することが確実な事実に法律効果をかからせるもの
  • 条件と期限は、行政行為に付加される附款である
  • 附款が違法な場合、本体の行政行為にとって重要な要素かどうかにより、本体にも違法性が生じることがある