国地方係争処理委員会への審査の申出とは?対象・期間・手続を解説

国地方係争処理委員会への審査の申出とは、国の行政機関による関与などに不服がある普通地方公共団体が利用できる手続です。普通地方公共団体の長その他の執行機関が、問題となる関与を行った国の行政庁を相手方として申し出ます。

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国地方係争処理委員会への審査の申出とは

国と普通地方公共団体の紛争を扱う手続

国地方係争処理委員会は、国と普通地方公共団体との間で生じた紛争を処理する機関です。審査の申出をできるのは、普通地方公共団体の長その他の執行機関です。

対象となるのは、普通地方公共団体の担任する事務に関する国の関与のうち、次のようなものです。

  • 是正の要求、許可の拒否その他の処分など、公権力の行使に当たるもの
  • 国の不作為
  • 国との協議に不服がある場合

都道府県の機関による関与は、国地方係争処理委員会ではなく、自治紛争処理委員の手続の対象となります。

審査の申出ができる期間と事前通知

公権力の行使に当たる関与は原則30日以内

公権力の行使に当たる関与については、原則として、その関与があった日から30日以内に審査の申出をしなければなりません。

ただし、天災その他の事項によって審査の申出をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、この限りではありません。この場合は、その理由がやんだ日から1週間以内に審査の申出をしなければなりません。

国の行政庁への事前通知

審査の申出をしようとするときは、相手方となる国の行政庁に対し、その旨をあらかじめ通知しなければなりません。そのうえで、国地方係争処理委員会に文書で審査の申出をします。

審査の申出後の手続と委員会の判断

委員会が審査する基準は、対象によって異なります。自治事務に関する関与は違法または不当か、法定受託事務に関する関与は違法かを判断します。国の不作為については審査の申出に理由があるか、協議に不服がある場合は協議に係る普通地方公共団体がその義務を果たしているかを審査します。

委員会は、審査の申出があった日から90日以内に審査及び勧告を行わなければなりません。違法・不当、または審査の申出に理由があると認めた場合は、国の行政庁に必要な措置を講ずるよう勧告し、その内容を審査申立人に通知・公表します。認めない場合も、理由を付して審査申立人及び国の行政庁に通知・公表します。

必要があると認めるときは、関係行政機関を手続に参加させることがあります。また、相当であると認める場合には、職権で調停案を作成し、双方に受諾を勧告できます。

委員会の勧告後に国の行政庁が行うこと

勧告を受けた国の行政庁は、勧告に示された期間内に、その勧告に即して必要な措置を講ずるとともに、その旨を委員会に通知しなければなりません。措置を講じない場合や、委員会の審査の結果・勧告、国の行政庁の措置に不服がある場合には、関与に関する訴えが問題となります。

まとめ

国地方係争処理委員会への審査の申出は、国の行政機関による関与などに不服がある普通地方公共団体のための手続です。公権力の行使に当たる関与は原則30日以内に、国の行政庁へ事前通知をしたうえで文書により申し出ます。委員会は90日以内に審査及び勧告を行います。