未成年者が営業許可を受けた場合の法律行為とは?成年者と同じ行為能力を解説

未成年者は、原則として、法定代理人の同意を得なければ単独で有効な法律行為をすることができません。ただし、法定代理人から営業の許可を受けた場合には、民法6条1項により、許可された営業の範囲で成年者と同じ行為能力を持ちます。

未成年者の法律行為は、原則として法定代理人の同意が必要

未成年者は18歳未満の者

民法上、未成年者とは18歳未満の者をいいます。未成年者は、原則として単独で完全に法律行為を行う能力が制限されています。

この場合の法定代理人とは、法律上、本人に代わって行為をしたり同意を与えたりできる者です。通常は親権者である父母や、未成年後見人が該当します。

同意を得ずにした法律行為は取り消すことができる

法定代理人の同意が必要な行為を、同意なしに行ったとしても、直ちに無効になるわけではありません。未成年者本人または法定代理人が、後から取り消すことができます。

「無効」とは、初めから契約がなかったことを意味します。一方、「取消し」とは、取り消すまでは一応契約を有効としておき、取消しを主張した段階で、契約当初に遡って契約がなかったこととなることをいいます。

営業の許可を受けた未成年者は、その営業について成年者と同じ行為能力を持つ

営業許可の効果

法定代理人から営業の許可を受けた未成年者は、その営業に関しては成年者と同じ行為能力を有し、法定代理人の同意を得ずに法律行為をすることができます。

もっとも、営業の許可によって、未成年者があらゆる法律行為について成年者と同じ扱いになるわけではありません。効果が及ぶのは、あくまで許可された営業の範囲です。

成年者と同じ扱いになる法律行為の範囲

たとえば、花屋の営業の許可を受けた場合、未成年者は、花の仕入れから備品の購入、店舗の改装に至るまで、成年者と同様に単独で行うことができます。

これに対し、許可された営業と関係のない法律行為まで、営業許可を理由に自由にできるわけではありません。行為が許可された営業の範囲に含まれるかどうかが重要です。

営業許可は取り消し・制限されることがある

営業を続けることが難しい事情がある場合

未成年者に、その営業に堪えることができない事由がある場合、法定代理人は、その許可を取り消したり、許可の範囲を制限したりできます(民法6条2項)。

許可の取消し・制限の効果

営業許可の取消しは、将来に向かってその効力を失わせるものであり、遡及して無効になることではありません。

まとめ

  • 未成年者は、原則として法定代理人の同意なしに法律行為をすることができません。
  • 法定代理人から営業の許可を受けた場合は、その営業について成年者と同じ行為能力を持ちます。
  • 許可された営業の範囲内では、法定代理人の同意なしに法律行為を行えます。
  • 営業と関係のない法律行為まで、成年者と同じ扱いになるわけではありません。
  • 未成年者にその営業に堪えることができない事由がある場合、法定代理人は営業許可を取り消し、または制限できます。