不能条件とは、将来において実現が不能であるような条件です。ただし、不能条件を付けた法律行為が、すべて無効になるわけではありません。条件によって法律行為の効力が発生するのか、それとも消滅するのかによって結論が変わります。
不能条件とは
条件とは法律行為の効力を不確実な事実にかからせること
条件とは、法律行為の効力の発生または消滅を、将来発生するかどうか不確実な事実にかからせることです。
条件が成就したときに法律行為の効力が発生するものを停止条件、条件が成就したときに効力が消滅するものを解除条件といいます。
これに対して、条件となっている事実が、将来において実現できない場合が不能条件です。たとえば、AがBとの間で、A所有の甲建物が第三者に売れることを条件にB所有の乙建物を購入する契約を締結したところ、契約締結時にすでに甲建物が焼失していた場合です。この場合、甲建物が第三者に売れることは実現不能です。
不能条件を付けた法律行為の効力
不能の停止条件を付けた場合は無効
民法133条1項は、不能の停止条件を付けた法律行為を無効としています。
停止条件は、条件が成就したときに法律行為の効力を発生させるものです。しかし、条件が実現不能であれば、効力が発生することはありません。そのため、不能の停止条件を付けた法律行為は無効になります。
不能の解除条件を付けた場合は無条件
一方、民法133条2項は、不能の解除条件を付けた法律行為を無条件として扱います。
解除条件は、条件が成就した場合に法律行為の効力を消滅させるものです。不能条件は成就しないため、効力が消滅することもありません。したがって、不能の解除条件を付けた法律行為は、無条件となります。
不能条件はすべて無効になるわけではない
| 条件の種類 | 不能条件を付けた場合 |
|---|---|
| 停止条件 | 法律行為は無効 |
| 解除条件 | 無条件となる |
まとめ
- 不能条件とは、将来において実現が不能であるような条件をいう。
- 不能の停止条件を付けた法律行為は、民法133条1項により無効となる。
- 不能の解除条件を付けた法律行為は、民法133条2項により無条件となる。
- したがって、不能条件はすべて無効になるわけではない。
