地上権が消滅すると、地上権者が土地上に所有していた建物や工作物、竹木をどう扱うかが問題になります。民法269条1項は、地上権者が土地を原状に復したうえで、これらを収去できると定めています。ただし、土地所有者から買取りの通知を受けた場合には、別の扱いになることがあります。
地上権が消滅したら建物や竹木はどうなる?
地上権者は土地を原状に復して収去できる
地上権とは、他人の土地において工作物または竹木を所有するため、その土地を使用できる権利です。ここでいう工作物には、居住用の建物のほか、高架橋や鉄塔なども含まれます。
この地上権が消滅したとき、地上権者は、土地を原状に復して、工作物や竹木を収去できます。収去とは、建物や工作物、竹木を土地から取り除くことです。
つまり、地上権が消滅した後も、地上権者が建物や竹木を残したまま土地を使い続けられるわけではありません。
土地所有者が時価相当額で買い取る場合は収去を拒めない
土地所有者は買取りを通知できる
地上権が消滅したとき、土地所有者は、工作物や竹木について、時価相当額を提供して買い取る旨を地上権者に通知できます。
地上権者は正当な理由がなければ拒めない
土地所有者が時価相当額を提供して買い取る旨を通知したときは、地上権者は、正当な理由がない限り、買取りを拒否できません。
このように、この場面では、地上権者が土地所有者に買取りを請求するのではなく、土地所有者が時価相当額を提供して買い取る旨を通知する仕組みです。
地上権消滅後の収去と買取りの整理
- 地上権が消滅すると、地上権者は土地を原状に復して工作物や竹木を収去できる
- 土地所有者は、時価相当額を提供して買い取る旨を通知できる
- その通知を受けた地上権者は、正当な理由がなければ買取りを拒めない
地上権が消滅した場合は、地上権者による工作物や竹木の収去と、土地所有者による買取りの通知について確認する必要があります。
まとめ
地上権が消滅した場合、地上権者は土地を原状に復して、工作物や竹木を収去できます。一方、土地所有者が時価相当額を提供して買い取る旨を通知したときは、地上権者は正当な理由がなければ拒めません。地上権消滅後は、収去できることと、土地所有者による買取りの通知があり得ることを確認しましょう。
