消費貸借契約の利息は、契約を結んだだけで当然に請求できるわけではありません。利息を支払う特約がなければ、無利息が原則です。利息付きの特約がある場合でも、貸主は、借主が金銭などを受け取った日以後の利息を請求できます。
消費貸借契約は無利息が原則
消費貸借契約とは
消費貸借とは、借主が受け取った金銭その他の物について、後から同じ種類・品質・数量の物を返す契約です。たとえば金銭消費貸借では、借りた金額と同額の金銭を返還します。
消費貸借には、目的物を受け取ることによって成立するものと、書面または電磁的記録によって成立するものがあります。書面でする消費貸借は、貸主が金銭その他の物を引き渡すことと、借主が同じ種類・品質・数量の物を返還することを書面または電磁的記録で約束することによって成立します。
利息について特約がなければ無利息
民法上、消費貸借は、当事者が別に合意しない限り無償契約です。つまり、単にお金を貸し借りしたというだけでは、借主に利息の支払義務は生じません。
利息を請求するには、契約で利息付きとする特約が必要です。この点は、目的物を受け取ることによって成立する消費貸借でも、書面や電磁的記録によって成立する消費貸借でも同じです。
利息の特約がある場合は受け取った日以後に請求できる
利息を請求するための条件
貸主が利息を請求するには、主に次の条件を満たす必要があります。
- 利息付きとする特約があること
- 借主が金銭その他の目的物を受け取っていること
これらを満たす場合、貸主は、借主が目的物を受け取った日以後の利息を請求できます。
契約を結んだだけでは、原則として利息を請求できない
利息付きの契約を先に締結していても、契約締結時点で、直ちに受け取った日以後の利息を請求できるわけではありません。民法は、借主が金銭などを受け取った日以後の利息を請求できると定めています。
そのため、引渡し前に契約が成立する書面による消費貸借でも、利息を請求できる時期は、借主が目的物を実際に受け取った日以後となります。
利息を請求できる時期の具体例
たとえば、貸主と借主が2026年4月1日に、利息付きで100万円を貸し借りする契約を書面で結び、実際の振込みが2026年4月10日だったとします。
この場合、貸主が利息を請求できるのは、契約日である4月1日からではなく、借主が金銭を受け取った4月10日以後の期間です。契約日と受領日が異なるときは、受領日以後を基準に整理します。
消費貸借の利息を請求できる時期のまとめ
- 消費貸借契約は、特約がなければ無利息が原則
- 利息を請求するには、利息付きとする特約が必要
- 特約がある場合、借主が金銭などを受け取った日以後の利息を請求できる
- 契約締結日と受領日が異なる場合、受領日以後を基準に利息を請求できる
