保証契約とは、主たる債務者が返済などの義務を果たさない場合に、保証人が代わりに履行する責任を負う契約です。口頭で「保証する」と約束しただけでは、原則として効力が生じません。この記事では、保証契約の意味と成立要件、書面・電磁的記録のルールを解説します。
保証契約とは
保証契約の意味
保証契約は、保証人と債権者との間で結ばれます。もともとの債務を負っている人を「主たる債務者」、その債務を保証する人を「保証人」といいます。主たる債務者は、保証契約の当事者ではありません。
主たる債務者からの依頼は必須ではない
保証契約を結ぶために、主たる債務者から保証を頼まれていることは必要ありません。ただし、誰のどの債務を保証するのかという主たる債務が存在することが前提です。
普通保証と連帯保証
保証には、通常の保証である「普通保証」と、主たる債務者と連帯して責任を負う「連帯保証」があります。連帯保証では、主たる債務の弁済期が到来すれば、債権者は主たる債務者に先に請求していなくても、連帯保証人に履行を求めることができます。いずれも、書面または電磁的記録でしなければ効力が生じません。
保証契約の成立要件は「合意」と「書面または電磁的記録」
保証人と債権者の合意が必要
保証契約は、保証人と債権者が保証について合意することで成立します。主たる債務者と保証人が話し合っただけでは、債権者との保証契約が成立したことにはなりません。
書面がなければ原則として効力が生じない
保証契約は、法律上、書面で作成しなければ効力が生じない契約です。そのため、口頭の合意だけでは原則として有効な保証契約になりません。保証人が保証債務を負うことを確認できる契約書などを作成する必要があります。
電磁的記録でも書面と同じ扱いになる
パソコンなどで作成された電磁的記録によって保証契約を締結した場合は、書面で締結したものとみなされます。したがって、紙の契約書に限らず、電磁的記録による契約も認められます。連帯保証契約にも同じルールが適用されます。
保証契約に追加の成立要件があるケース
個人根保証契約には極度額の定めが必要
個人根保証契約とは、一定の範囲に含まれる不特定の債務を、個人が保証する契約です。この契約も書面または電磁的記録が必要であり、保証人が負担する上限額である極度額を定めなければ効力が生じません。極度額の定め自体も、書面または電磁的記録で行わなければなりません。
個人貸金等根保証契約には元本確定期日のルールがある
個人根保証契約のうち、金銭の貸渡しなどによる債務を含むものを個人貸金等根保証契約といいます。元本確定期日を契約締結日から5年を超える日に定めても、その定めは効力を生じません。元本確定期日の定めがない場合は、契約締結日から3年を経過する日が確定期日となります。
事業上の貸金等債務を保証する場合
事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約や、主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約について、個人が保証人になる場合は、契約前1か月以内に作成された公正証書で保証意思を示さなければ効力が生じません。ただし、保証人が法人である場合はこの特則の対象外です。
