連帯保証人とは?普通保証との違いや責任の範囲を解説

連帯保証人とは、主たる債務者と連帯して債務を負う保証人です。普通保証人とは異なり、主たる債務者への請求や財産に対する強制執行を先に行うよう求められないため、主たる債務の弁済期が到来すれば、債権者から直接請求を受ける可能性があります。

連帯保証人とは?保証契約の基本と成立要件

保証人と連帯保証人の意味

保証とは、主たる債務者が返済などをしない場合に、代わりに債務を履行する責任を負うことです。保証人は、債権者との保証契約によって保証債務を負います。

この保証契約で、主たる債務者と連帯して責任を負うと定められた人が連帯保証人です。単に保証人という場合は、通常、連帯保証人ではない普通保証人を指します。

保証契約は書面または電磁的記録が必要

保証契約は、書面または電磁的記録によらなければ効力が生じません。連帯保証契約も同じです。主たる債務者から頼まれて保証したかどうかは、保証契約が成立するかどうかに影響しません。

連帯保証人と普通保証人の違い

催告の抗弁権・検索の抗弁権の有無

比較項目 普通保証人 連帯保証人
先に主たる債務者へ請求するよう求める できる できない
主たる債務者の財産から先に回収するよう求める 一定の要件でできる できない
責任の性質 補充的 主たる債務者と連帯

普通保証人には、債権者がいきなり保証人へ請求したとき、先に主たる債務者へ請求するよう求める催告の抗弁権があります。また、主たる債務者に弁済できる財産があり、強制執行も容易であることを証明すれば、先にその財産へ強制執行するよう求める検索の抗弁権も認められます。

連帯保証人には、これら2つの抗弁権がありません。そのため、債権者は主たる債務者への請求や財産に対する強制執行を経ずに、連帯保証人へ請求できます。

複数の保証人がいる場合の負担の違い

普通保証では、保証人が複数いると、原則として保証債務を人数に応じて分担する分別の利益があります。一方、連帯保証では分別の利益がないため、複数の連帯保証人がいても、それぞれが主たる債務の全額について責任を負います。

もっとも、連帯保証人の一人が他の人の負担分まで支払った場合には、一定の範囲で他の保証人へ求償できることがあります。

連帯保証人が負う責任の範囲

責任の対象となる債務

連帯保証人の責任は、原則として主たる債務に付随する次の範囲に及びます。

  • 主たる債務の元本
  • 元本に関する利息
  • 債務不履行による違約金や損害賠償
  • 契約解除に伴う原状回復義務などの付随債務

保証契約で違約金や損害賠償を定めている場合は、その内容も確認が必要です。

主たる債務より重い責任は負わない

保証債務は主たる債務を担保するものなので、連帯保証人の負担が主たる債務より重くなることはありません。重い内容が定められていても、主たる債務の限度まで減縮されます。また、契約後に主たる債務が加重されても、保証人の負担まで当然に増えるわけではありません。主たる債務が消滅すれば、保証債務も消滅します。

連帯保証人が支払った場合の求償

連帯保証人が主たる債務者に代わって支払った場合、原則として、主たる債務者に支払額などを請求できます。ただし、保証について主たる債務者から委託を受けていたかどうかで求償できる範囲は異なります。委託を受けていない保証人には、支払う前の事前求償権は認められません。