契約解除の効果とは?原状回復義務や第三者への影響を解説

契約解除とは、いったん有効に成立した契約について、法律上の原因や当事者間の合意などにより、契約成立前の状態に回復させることです。解除の主な効果は、当事者双方に原状回復義務が生じることです。ただし、解除によって第三者の権利を害することはできません。

契約解除とは?効果が生じる前提

契約解除は、いったん有効に成立した契約について、法律上の原因や契約で定めた解除権に基づき、契約関係を解消するものです。

法律の規定に基づく解除を法定解除、契約であらかじめ解除権を定めておくものを約定解除といいます。法定解除権は、解除権を持つ当事者が相手方に一方的な意思表示をすることで行使します。

契約解除の主な効果は原状回復義務

当事者双方が受け取ったものを返還する

原状回復義務とは、契約によって受け取った給付を相手方へ返し、契約成立前の状態に回復させる義務です。たとえば土地の売買契約が解除された場合、売主は受け取った代金を返し、買主は土地を返還します。このように、解除をした側だけでなく、双方に返還義務が生じます。

金銭を返還するときは利息を付ける

返還する金銭には、受領した時から利息を付けなければなりません。したがって、受領した金額をそのまま返せば足りるとは限りません。

物の返還では果実や使用利益も返還する

金銭以外の物を返す場合、受領した時以後にその物から生じた果実も返還しなければなりません。また、判例は、解除までの間に目的物を使用したことによる利益も返還しなければならないとしています。

契約解除は第三者の権利にどこまで影響するか

解除によって第三者の権利を害することはできない

解除の当事者間では返還義務が生じても、解除によって第三者の権利を害することはできません。たとえば、売買契約の買主が解除前に目的物を第三者へ譲渡し、その第三者が登記を移転していた場合、売主は契約を解除しても、その第三者に目的物の返還を請求することはできません。

第三者が保護されるには対抗要件が必要

解除前に目的物の権利を取得した第三者が保護されるには、登記などの対抗要件を備えている必要があります。単に先に譲り受けただけでは足りず、第三者に権利を主張できる状態かどうかが重要です。

契約解除後も損害賠償請求はできる

契約を解除しても、損害賠償請求ができなくなるわけではありません。解除権の行使は損害賠償請求を妨げないため、債務不履行を理由に解除した場合、原状回復とは別に、債務不履行によって生じた損害の賠償を請求できます。

まとめ

  • 契約解除の基本的な効果は、双方に原状回復義務が生じること
  • 金銭は受領時からの利息を付けて返還する
  • 物は果実や使用利益も返還する
  • 解除によって第三者の権利を害することはできない
  • 解除後も債務不履行に基づく損害賠償を請求できる