条例の制定手続とは?議会の議決から公布・施行までを解説

条例は、普通地方公共団体が、法令に違反しない限り、地域における事務その他の事務について定めるルールです。原則として、条例を制定するには地方公共団体の議会による議決が必要です。議決後は、議長から地方公共団体の長へ送付され、長による公布を経て、条例で定められた日に施行されます。

条例の制定手続の全体像

条例の制定は、原則として次の順番で進みます。

  1. 議会で条例案を議決する
  2. 議長が地方公共団体の長へ条例を送付する
  3. 長が条例を公布する
  4. 条例に定められた日、または法律上の基準日に施行する

条例の制定は、地方自治法96条1項1号に基づく議会の議決によるのが原則です。また、新たに予算を伴う条例については、必要な予算上の措置が適確に講じられる見込みが得られるまで、長はその条例案を議会に提出できません。

議会の議決から長への送付まで

原則は議会の議決

議会で条例案が可決されると、公布に向けた手続に進みます。議決が成立しただけで直ちに施行されるわけではなく、送付や公布が必要です。

議長は3日以内に長へ送付する

議決された条例は、議長から地方公共団体の長に送付されます。議長は、議決の日から3日以内に送付しなければなりません。

例外:長による専決処分

条例は議会の議決で制定するのが基本ですが、地方自治法179条の専決処分により、場合によっては長が制定できることがあります。専決処分は、通常の議会議決による手続とは区別して考える必要があります。

条例の公布・施行

長による公布

長は、再議その他の措置を講じた場合を除き、条例の送付を受けた日から20日以内に条例を公布しなければなりません。条例の公布に関し必要な事項は、それぞれの地方公共団体の条例で定められます。

施行日の決まり方

条例に施行日が特別に定められている場合は、その日に施行されます。施行日の定めがない場合は、公布の日から10日を経過した日から施行されます。そのため、公布日と施行日は必ずしも同じではありません。

条例制定手続で確認すべき期限と例外

手続 原則・期限
議決 議会の議決によって制定
送付 議長が議決の日から3日以内に長へ送付
公布 長が送付を受けた日から20日以内に公布
施行 条例で定めた日。定めがなければ公布の日から10日を経過した日

もっとも、専決処分が認められる場合や、再議その他の措置がとられる場合は、通常の手続とは異なる扱いになります。

まとめ

  • 条例は、原則として議会の議決によって制定される
  • 議長は議決の日から3日以内に長へ送付する
  • 長は原則として送付を受けた日から20日以内に公布する
  • 施行日は条例で定められ、定めがなければ公布の日から10日を経過した日から施行される
  • 専決処分や再議など、例外的な手続にも注意が必要である