個人根保証契約では、保証人が将来負担する可能性のある責任の上限として「極度額」を定める必要があります。極度額の定めがない場合、個人根保証契約は効力を生じません。また、極度額を口頭で合意しただけでは足りず、書面または電磁的記録による定めが必要です。
個人根保証契約の極度額とは
個人根保証契約の意味
根保証契約とは、一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約です。そのうち、保証人が法人ではないものを個人根保証契約といいます。
個人根保証契約も保証契約の一種であるため、書面または電磁的記録で契約しなければ効力を生じません。
極度額の意味
極度額とは、個人根保証契約において保証人が負担する責任の上限額です。上限の対象となるのは元本だけではありません。
- 主たる債務の元本
- 主たる債務に関する利息
- 違約金や損害賠償
- その他、主たる債務に従たるすべてのもの
- 保証債務について定めた違約金や損害賠償
これらすべてについて、極度額を限度として保証人が履行責任を負います。
個人根保証契約では極度額の定めが必要
極度額を定めない契約は効力を生じない
個人根保証契約では、極度額を定めておかなければなりません。極度額の定めがない場合、個人根保証契約は効力を生じません。
極度額の定めは書面または電磁的記録が必要
極度額の定めは、書面または電磁的記録で行う必要があります。したがって、当事者が口頭で金額を確認しただけでは、極度額の定めとして効力を生じません。
契約書を確認するときのポイント
- 極度額または保証責任の上限額が定められているか
- その内容が書面または電磁的記録に残されているか
- 元本だけでなく、利息・違約金・損害賠償などを含む責任全体の上限になっているか
極度額の定めがない場合の効力
極度額が契約に定められていない場合
極度額の定めがない個人根保証契約は、効力を生じません。そのため、保証人は、その契約に基づく保証責任を負いません。
極度額を口頭で合意した場合
口頭で「必要になった金額を保証する」と合意していても、書面または電磁的記録による極度額の定めがなければ、個人根保証契約は効力を生じません。
具体例
たとえば、書面または電磁的記録に「保証責任の極度額は300万円」と定められていれば、その他の要件を満たす限り、極度額の定めがある個人根保証契約といえます。
一方、極度額の定めがなく、当事者が口頭で「必要な額を保証する」と話しただけであれば、個人根保証契約は効力を生じません。
個人根保証契約の極度額について押さえるポイント
- 個人根保証契約は、法人ではない者が保証人となる根保証契約です。
- 極度額は、保証人が負う責任全体の上限額です。
- 元本だけでなく、利息・違約金・損害賠償なども上限の対象に含まれます。
- 極度額の定めがない契約は、効力を生じません。
- 極度額は、書面または電磁的記録で定める必要があります。
まとめ
個人根保証契約では、一定の範囲に属する不特定の債務について、保証人の責任の上限となる極度額を定めなければなりません。極度額は元本だけでなく、利息・違約金・損害賠償などを含む保証責任全体の上限です。
極度額の定めがない場合や、口頭で合意しただけの場合、個人根保証契約は効力を生じません。契約を確認する際は、極度額の金額と、書面または電磁的記録による定めの有無を確認しましょう。
