市町村と都道府県は、どちらも普通地方公共団体として、地域における事務や、法律または法律に基づく政令によって処理すると定められた事務を扱います。ただし、都道府県は市町村を包括する広域的な地方公共団体であり、両者は事務を相互に競合しないように処理するものとされています。
市町村と都道府県は、どちらも地域の事務を処理する
市町村と都道府県はいずれも普通地方公共団体
地方公共団体には、普通地方公共団体と特別地方公共団体があります。普通地方公共団体に含まれるのが、市町村と都道府県です。
都道府県は市町村を包括する広域的な地方公共団体ですが、両者は上級・下級の関係にあるわけではありません。
基本的な事務の範囲
市町村と都道府県は、地域における事務のほか、法律または法律に基づく政令によって処理すると定められた事務を扱います。
これらは、主に次の2種類に分けられます。
- 法定受託事務:本来は国や都道府県が果たすべき役割に関係する事務のうち、法律や政令に基づいて地方公共団体が処理するもの
- 自治事務:法定受託事務以外の地方公共団体の事務
市町村と都道府県の事務は相互に競合しないように処理する
市町村も都道府県も、地域における事務などを処理しますが、その事務を処理するに当たっては、相互に競合しないようにしなければなりません。
具体的な事務の処理主体や権限は、地方自治法その他の法律・政令によって定められます。
条例による事務処理の特例とは
都道府県の事務の一部を市町村が処理する制度
都道府県は、都道府県知事の権限に属する事務の一部を、条例の定めるところにより、市町村が処理することとすることができます。これが条例による事務処理の特例です。
対象となるのは、都道府県知事の権限に属する事務の一部です。都道府県の事務がすべて市町村に移るわけではありません。
特例が適用された場合の処理主体
条例によって市町村が処理することとされた事務は、その市町村の長が管理し、執行します。
都道府県の条例に違反して事務を処理することはできない
市町村及び特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはなりません。これに違反して行った地方公共団体の行為は、無効とされます。
まとめ:市町村と都道府県は役割を分担し、条例により一部の事務を移せる
市町村と都道府県は、どちらも普通地方公共団体であり、上下関係にはありません。両者は、地域における事務などを相互に競合しないように処理します。
ただし、都道府県の条例により、都道府県知事の権限に属する事務の一部を市町村が処理することとする場合があります。この仕組みが、条例による事務処理の特例です。
