確定判決で確定した権利の消滅時効は何年?原則10年を解説

結論として、確定判決または確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利は、原則として10年で消滅時効にかかります。もともと10年より短い期間が定められている権利であっても、判決などで権利の内容が確定すると、原則として10年になります。

ただし、判決を取得すれば永久に請求できるわけではありません。10年の起算点や、時効を主張するための「援用」には注意が必要です。

確定判決で確定した権利の消滅時効は原則10年

確定判決で確定した権利とは

ここでいう「確定した権利」とは、裁判によって権利の存在や内容などが確定した権利をいいます。

また、確定判決そのものだけでなく、確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定した場合も含まれます。

民法169条1項により消滅時効期間は原則10年

民法169条1項は、確定判決などで確定した権利について、10年より短い消滅時効期間が定められていても、原則として10年としています。

これは、判決によって権利の存在や内容が確定し、証拠関係も明確になるためです。ただし、10年が経過すれば直ちに裁判所が自動で時効を適用するという意味ではありません。時効の利益を受ける者が、時効を援用する必要があります。

確定判決後の10年はいつから数えるのか

裁判上の請求などによって時効の完成が猶予され、その後、確定判決または同一の効力を有するものによって権利が確定した場合、時効はその事由が終了した時から新たに進行します。したがって、裁判を起こす前から進んでいた期間をそのまま合算して10年と数えるのではなく、権利が確定した手続の終了後に新たな10年が始まります。

もっとも、権利の承認などによって時効の進行が更新される場合もあります。個別の事情によって起算点や期間の計算が変わるため、確定判決の日だけで判断しないことが重要です。

また、10年が経過した場合でも、時効による利益を受ける者が「時効を援用する」と意思表示しなければ、時効の利益が確定するわけではありません。確定判決後も請求を続ける場合や、相手から時効を主張された場合は、判決の確定時期や手続の終了時期、承認の有無を確認する必要があります。