混合寄託とは?寄託物が混ざった場合の返還請求と損害賠償を解説

混合寄託とは、複数の寄託者から預かった同じ種類・品質の物を、受寄者が混ぜて保管することです。もっとも、受寄者の判断だけで混合できるわけではなく、各寄託者の承諾が必要です(民法665条の2第1項)。

混合寄託とは

混合寄託の意味

混合寄託では、寄託者ごとの物を分けて保管せず、同じ種類・品質の物を一つにまとめて保管します。

たとえば、Aが4トン、Bが4トン、Cが2トンの石油をXに寄託し、XがA・B・Cの承諾を得て、これらの石油を混合して保管する場合です。種類や品質が異なる物を、混合寄託として自由に一緒に保管できるわけではありません。

混合寄託で寄託物の返還を請求する方法

原則:預けた数量と同じ数量を請求できる

受寄者が複数の寄託者からの寄託物を混合して保管したときは、寄託者は、その寄託した物と同じ数量の物の返還を請求できます(民法665条の2第2項)。

混合後に寄託者ごとの物を見分けられなくなっても、寄託者は、寄託した物と同じ数量の物の返還を請求できます。

混合寄託物の一部が滅失した場合の返還請求と損害賠償

返還請求できる数量は寄託者ごとの割合で決まる

混合して保管されている寄託物の一部が滅失したときは、寄託者は、混合して保管されている総寄託物に対する、自己が寄託した物の割合に応じた数量の物の返還を請求できます(民法665条の2第3項)。

たとえば、Aが4トン、Bが4トン、Cが2トンの石油を寄託し、混合して保管されている石油が5トン漏れ出した場合、Aは2トン、Bは2トン、Cは1トンの石油の返還を請求できます。

損害賠償も請求できる

寄託物の一部が滅失した場合、寄託者は、割合に応じた数量の返還請求に加えて、損害賠償を請求することもできます(民法665条の2第3項)。

まとめ

  • 混合寄託とは、同じ種類・品質の物を、各寄託者の承諾を得て混合保管すること。
  • 混合して保管した場合、寄託者は、寄託した物と同じ数量の物の返還を請求できる。
  • 一部が滅失した場合は、総寄託物に対する寄託数量の割合に応じた数量を請求できる。
  • この場合、返還請求に加えて損害賠償を請求することもできる。